不器用な恋模様



もうオレは君を泣かせたくないんだよ

そんな気持ちすら
もう君には届かない?



「言っただろ?
オレはヒカリの事、大嫌いだって」



そう言って笑ってみせる。

こんな最低な彼氏を追いかけてくる必要ないんだ。


「――――嘘」


「えっ…」



「そうやって自分だけを悪者にして、あたしを庇ってくれたんでしょ?」



深いところまで突っ込まれて
漠然となった。



「やっぱり湊は優しいね。
翔は、もっと自分勝手な所があったもん」



そう言って
空を見上げるヒカリ。






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