不器用な恋模様



――――♪


先生に頼まれた大量の資料を
光が1人で運んでいると


「オレが持つよ♪」



そう言って、光が持っていた資料全てを持つ湊。



「い…いいよ!!
それに、この資料重いよ?」



「だったら尚更。
彼女に持たせられない」



無邪気に笑う湊に
キュンと胸が高鳴る光。


翔に似てるからではなく、
“湊”という人に。



そして資料を
資料室に片付けると、

2人寄り添って帰り始める。



「湊、ありがと」


光は色んな意味で湊にお礼を言った。
すると湊は



「気にすんなって」


と、爽やかな笑顔で
光の頭を優しく撫でた。


いつも彼に愛情をもらってばかりだと感じた光は
そっと湊に近づいて頬にキスをした。


その行動に
目を見開いて驚く湊。



「ヒ…ヒカリ!!?」


「えへへ//
いつも“ありがとう”のチュー。大好きだよ、湊」



そう言って
満面の笑顔を見せる光に愛しさが込み上げる湊。




「…オレもだよ」



そう笑って
湊は頬ではなく、光の唇に
キスを落とした。








おわり






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