不器用な恋模様
俺は栞とずっと一緒にいるために幼なじみを選んだ。
……え?
なんで、俺……
栞と一緒にいたいって
思ってんの?
幼なじみだから?
幼なじみだから、
こんな感情があるのか?
「帆波ー♪」
遠くから栞を呼ぶ声が聞こえて俺は辺りを見渡した。
遠くには、栞がいる。
でも……
「…宇野くん?」
「あのさ――――」
栞の隣には違う男がいて
正直、イライラした。
……そっか。
栞は幼なじみじゃないんだ。
俺だって本当は…………