不器用な恋模様



高嶋が去ったあと、
栞ちゃんと話し終わった氷屶が戻ってきた。



「高嶋って気ぃ強いよな」


ぼんやりと高嶋を見ながら
氷屶が言った。


あぁ、確かに。
気が強すぎて何も言えなくなるよ……



「…だな。高嶋ってさ?
美人なんだから、もっとおしとやかにしてた方が良くね?」



おしとやかなら、
フツーにもろタイプなのに。



すると氷屶が
首を傾げて俺を見た。



「暁助って女の子の名前は
下の名前で呼ぶのに、高嶋だけ名字だよな…」






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