不器用な恋模様
「お弁当。忘れて行ったから届けに来た」
そう言って俺に弁当箱を渡す栞。
きっと忘れた弁当箱を
母さんが栞に頼んだんだなと
俺は1人解釈した。
「…さんきゅ」
弁当箱を受けとると、
俺は愛想のない面を栞に見せた。
それでも栞は満足したのか
「いいよ。だって幼なじみでしょ?役に立てて嬉しい……」
柔らかく笑う栞は
ほんとに可愛らしいと思った。
そんな光景を
暁助はまじまじと見つめた。
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