不器用な恋模様
「だって2人共、見たいんだろ?なら良いじゃん」
湊はちょっと空気読めないとこがあるからな……。
この高嶋のオーラを察知できねーんだわ…ι
俺は大きな溜め息をついたあと高嶋を見た。
「高嶋が良いなら、行かない?」
「わ……私は」
俺が尋ねると、やっぱり高嶋は戸惑っているようだ。
「見たいんだろ?」
「……」
チケットを指差して言うと
高嶋は黙ってコクリと頷いた。
「じゃ。決定な♪
これ暁チャンに託すなっ」
湊はそう言うと俺にチケットを渡して教室から出ていった。