不器用な恋模様



「帆波栞ちゃんだよね?
うーわぁ!
めちゃめちゃ可愛いっ♪
今日の夜ヒマ?」



「おい、暁助」


俺は暁助の脛(すね)を
蹴り飛ばした。

まったく……見えねーの?


栞、すげー困った顔してるんだけど?


すると、苦笑いで栞は答えた。



「北村くんって
プレイボーイだよね」



「うんっ♪
よく言われるんだ!」



暁助はヘラッと抜けた笑みをみせる。



「もう帰れよ、栞。HR始まるぞ」



「あ……ぅん。わかった。
またね、氷屶くん」



少し悲しそうにすると、
栞は小走りで帰っていった。





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