不器用な恋模様
そんな時、
言葉を発したのは高嶋だった。
「ダメっ!」
そう叫んで俺の背中にしがみつく。
…………え?
「た…高嶋?」
その行動に、俺は固まった。
「今日だけは…、私に…………暁助ちょうだいよ…」
振り絞る声で言う高嶋は
また泣いていた。
「高嶋……」
そんな俺と高嶋を見て
陽菜ちゃんは不機嫌になった。
「冗談はやめて!
暁助は私のものなんだから」
そう甲高く叫んで
高嶋を突き飛ばした。