私はいつも1人だった


抱きしめられたことなどないので戸惑い、少し抵抗したけど、それでも離さないので諦めた。



お前は馬鹿だね。
本当に馬鹿であほだよ。

でもありがとう。
暗闇に一本の光の道筋を照らしてくれてありがとう。



「朔は優し過ぎんだよ。だから相手も自分も傷付かない方向へ考える。

ま、良いこと何だろうけど」



「私は世界を知らない。こんなんでいいのか?」

「あぁ、いいんだよ。
俺が教えてやるから!」



神様私は世界を知ってもいいんですか?




『ありがとう』

そう言いたいけど今は言えない。






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