私はいつも1人だった
准の言葉にうるっときたけど我慢した。
こうやって守ってあげるって言われたのは2回目だなぁとか思いながら歩いていた。
私たちが帰ってきた時にはたくさんの人が来ていた。
みな私が知らない人たちだけどみな私を知っているみたいで拒絶の目を向けてくる。
この大人たちの輪の中にはイタリアのおばさんもいた。
私は一応イタリア語で声をかけた。
『こんにちは』
『…久しぶりね、朔』
『お元気でしたか?』
『えぇ。あなたはまだここに居たのね』
『もちろん。私はここの住人ですから』
『生意気ね』