私はいつも1人だった


「ちょっとおっさん!何があったか知んないけど朔を化け物呼ばわりすんな!」


「あ?誰だてめぇ」


「朔の友達だ」


「友達?ハハハハ、お前友達なんていたのか?」



遥斗、もういいよ。
やめて、遥斗が傷つくのは嫌だ。



「やめとけ、こいつは化け物だよ」


「あんたら親なんだろ!?自分の子供を化け物呼ばわりして殴って金せびって恥ずかしいとは思わないのかよ!朔は俺の友達だ!誰であろうと、それが親でも朔を傷つける奴は俺が許さない!」



遥斗。
ずっと止まっていた、流れなかった涙が溢れるように出てきた。



「そろそろお帰り願いますか?これ以上朔さんを悪く言うのならば私も黙っていませんよ。」



警備員さん。
ありがとう。





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