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「ねぇ、夢。」

「なによっ!?」

「今見えている星の光、あるだろ?」

「それがなに?」

「この光、俺たちには今見えてるのに本当はすごく前の光なんだよ。」

「え?」


意味がよく分からなくて、夢はショウを振り返った。


「地球と星の距離ってすごく遠いんだ。光が届くのに何年もかかってしまうくらいにね。」

「え…そうなの?」

「だから、今見ている星はもしかしたら今、死んでしまっているかもしれないんだ。」

「えっ?星って死ぬの?」

「死ぬよ。だから不思議じゃない?
もしかしたら今はもういないかもしれない星を、地球にいる俺たちは見れるってことがさ。」

「…確かに。」

「だから、逆もありなのかもしれないね。」

「逆?」

「俺たちが死んでしまっても、星はもしかしたら俺たちを見ているかもしれない。
何年も前の俺たちをね。」


そう考えると不思議な気持ちになる。
永遠なんてありもしないし、死んだら終わりなはずなのに。


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