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「死んだら終わるって思ってた。全部。」

「俺も。現に彼女が死んで、全てが終わったと思ったからね。」

「でも…なんだか違う気がしてきた。」

「うん。死んでも…どこかに何かが残る。
誰かが証人になってくれるわけでもないけど、それでも残る。
そう思わないと生きてる時間が辛いよ。」

「…そうだね。」


何かを残したくて生きてるわけじゃないし、数多の人間が生きるこの世界で自分の名前を世界に知らしめることができる人間なんて数えるほどしかいない。


『永遠』に語り継がれる人間なんて、限りなくゼロだ。


星も同じ。
名前がつけられたり、星座の一部になったりする星もある。
でも小さすぎて肉眼じゃ分からないけど、それでも確かに存在する星だってある。


星も永遠じゃない。いつか消える。


愛も同じ。
愛を感じ、幸せに生きていくことの出来る人もいる。
だけど、愛した人がいなくなることも、愛自体が薄れゆくことだってある。


愛だって永遠じゃない。
だから必死で愛を探す。


愛してみたい。愛されてみたい。


想いを届けたい、想いが自分にも届けばいい。

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