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「挨拶…普通にできるようになった。」

「そっか。」

「ご飯、美味しいって思うようになった。」

「それって俺の腕前がいいってこと?」

「家に帰りたいって思うようになった。」

「それは嬉しいな。」

「気持ちがいっぱい…動くようになった。」

「そうだね。それは表情にも出てる。」

「あと…。」

「あとは…なに?」





躊躇う。その先の言葉を。
恥ずかしいのもあるし、笑われたらどうしようとか、そんな邪念がいっぱいある。
だけど、ショウのおかげで気付いたから、一番最初にショウに言いたい。
言うなら、ここで。


星が見守るこの海で。





「愛してみたい、人を。
…愛されてみたい、人に。
そう…思うようになった。」

「『人』ってとこを『俺』に言い換えてほしかったな。」


冗談めかしてそういうショウに心のどこかでほっとしたのは、一生言わない。
今そう決めた。

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