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「どうやって…言ったの?」

「え?」

「はるママにどうやって打ち明けたの?」

「…はるには聞かれちゃった、というか見られちゃったんだ。
俺の志望校の添削指導を受けてるところをね。」

「うわぁ…それすっごい微妙…。」

「うん。その後大変だった。俺も若かったから、色々言っちゃってね…。」

「え!?陽パパがはるママ責めたりしたの!?」

「あ、そうじゃなくて…でもないのか…な。」

「どっち!?」

「…はるには、頑張ってって言ってほしかった…みたいなことを言っちゃったんだよね。
ホント若かったというか自分勝手っていうか…。」


そう言いながら頭を抱える陽パパ。そんな姿はちょっと同年代っぽくて楽しい。
普段はいつもとても大人な位置にいる陽パパとの距離がぐっと近づいたみたい。


「陽パパ、その時どうしたの?」

「自分の言ったことに激しい自己嫌悪を感じて久哉に相談しに行った。」

「パパに!?」

「そうだよ。久哉には俺が間違っていないって言われたよ。」

「パパ、そんなこと言ったの!?」

「うん。お前ははるに甘すぎる、ってね。」

「あー…でもそれはパパが正解かも。」

「今はそんなに甘くないでしょう?」

「そんなことないよー二人は甘々でーす!」


夫婦になってもう長いことになるのに、夫婦の距離と恋人の距離を上手くとってる、ってあたしは思う。
…そんな夫婦、すごく理想。

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