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再び唇が離れて視線がぶつかると、晴輝が小さく笑った。


「気持ち、変わんないから。
別に星に願うまでもねぇよ。」

「分かってるわよ。そんなこと!」

「じゃあなんで…。」

「え?晴輝にちゅーしてほしかったから。」

「なっ…。」

「あ、また赤くなったー!」

「梨亜…お前な…。」

「ホント寒い!早く帰ろう。」

「…ったくお前はホント好き勝手やりやがって。」

「だって晴輝だって仲直りしたかったでしょ?ちゅーもしたかったでしょ?」

「そんなあけすけに言うなよ。」

「いいじゃないしたいことすれば!」

「だから梨亜!」

「…だって会いたい時に会えるの今だけだから。」

「…お前ってやつはそうやって…。」


晴輝が頭を抱える。
そんな姿が可愛くて、あたしはそっと晴輝に寄り添った。


「手、繋いで帰ろうよ。」

「…そうだな。」


絡む指先から伝わる体温が心地よくて、つい…


「帰りたくなーい。」

「同じこと思ってんだから言うなよな、そんなこと。」


呆れたような声が上から降ってきた。

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