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「どうしました?」

「べっ…別に!」

「前から思っていましたが、あなたは嘘が下手ですよね。」

「なっ…し、失礼な!」

「だって実際そうでしょう?あなたが『別に』と言うときは大体が『別に』では済まされないような場合ですよ。
…そろそろ私にときめくようにでもなりましたか?」

「っ…はぁー!?なっ、なんであたしがあんたなんかにときめかなくちゃ…!」

「だって顔が赤いです。美雪…さん?」

「!!」


突然呼ばれた、〝名前〟
いつもと同じ声色のはずなのに違って聞こえるから意味が分からない。


「な…なんでいきなり名前で呼ぶのよ!」

「呼びたくなったからですよ。
…とその前に、私の今年の抱負でも聞いていただきましょうか。」

「抱負!?」

「ええ。新年を迎えたわけですし、目標を新たに設定すべきでは?」

「…何よ、抱負って。」

「私の今年の抱負は君を手に入れることです。」


真顔で、本当に真顔で夏原はそう言った。
…ってねぇ…


「はあああああああ!?な…何言っちゃってんのよあんた!」

「何って、抱負ですよ抱負。また話を聞いていなかったんですか?」

「ちゃんと聞いてたわ!だからこのリアクションなんでしょーが!」

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