7 STARS
ふわっと後ろから回った腕。
…あの日を思い出す、この体勢。


「…あの日みたい…。」

「うん。ここが…小さい頃も、そして今も始まりの場所だからさ。
だから今年の始まりもこうしてヒメと…ここから始めたいんだ。」

「…そうだね。」


背中に温もりを感じながら、星空を眺める。


「やっぱり冬の星空にはオリオン座だよなぁ…すごく分かりやすいし。」

「北斗七星も分かるよ?あと冬の大三角形!」

「詳しくなったね。」

「だって星、好きだから…。」

「俺よりも?」

「え?」

「なーんて、冗談冗談。」

「び…びっくりしたっ…。」

「あ、流れ星!」

「え?」

「今1個流れた!珍しいね。」

「わ、私も見つけたい!」

「もうちょっと見てればもう1個くらい流れるんじゃない?」

「…もうちょっと、このままでもいい?」

「…俺はいいよ。このままヒメと一緒にいられるなら何時間だって。」


ハルくんはそう言うと、抱きしめる腕を強めた。

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