7 STARS
「あれだろ、夏の大三角形。」

「あー…そうですそうです!!今日はすごく綺麗ですね。」

「夏は他にどんな星座が見れるんだ?」

「はくちょう座、わし座、こと座、さそり座、いて座なんかですかね。
あ、あれがわし座ですよ。であっちはこと座です。でこと座のちょっと上の方にあるのがはくちょう座です。」

「…待て待て。説明が早い。」

「あっ…すみません。えっとですね…。」


ふっと齊藤が少し屈んで汐織の頬に頬を寄せた。


「なっ…なんですか?」

「お前の目線にたった方が分かりやすいかと思って。
…顔真っ赤だぞ。」


齊藤の指が汐織の頬を突っつく。
…余計に顔の体温が上がる。


「もー真面目に話してるんだからちゃんと聞いてください!!」

「さっきから大真面目に話聞いてて、なおかつ理解しようと努力してんのに、お前が異常なまでに照れるのが悪い。」

「慣れてないんですー!!齊藤先生のデレの部分には!!」

「素直なのは大変よろしいな、お前。」


齊藤は頬を寄せたまま汐織の頭を軽く撫でた。
その手の優しさはもうすでに『恋人』のものだった。



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