7 STARS
「今度、プラネタリウムでも行くか。」

「えぇ?いいんですか?」

「行きたいんだろ、どうせ。」

「はいっ!!行ってみたかったんですよ。えっとその…好きな人と。」


最後はかなり勇気を振り絞って言ってみたのだが、肝心の齊藤からのリアクションがない。
恐る恐る齊藤を見上げてみると、顔を左手で押さえている。…心なしか耳が赤い。


「齊藤先生?」

「デレてんのはどっちだこのバカ。」

「もしかして…照れて…。」

「ねぇよ。つーか9時過ぎた。帰るぞ。」

「えぇー!!もうちょっと星見たい…。」

「…ドライブでどうだ?」

「えっ?」

「少し遠回りして送ってってやるつってんだ。」

「はいっ!!ありがとうございます!!」


齊藤が立ち上がり、次いで汐織も立ち上がる。
自然に手は重なった。もちろん指は絡んでいる。


< 81 / 268 >

この作品をシェア

pagetop