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コトが終わって、寝たフリをした夢につられて、潤も眠った。
完全に眠った潤を確認して、夢はそっとベットから身体を起こした。


制服や下着をかき集め、とりあえず身につける。
時間としてはもう10時を過ぎている。
…一体どれだけの時間、交わっていたのか。
それでも満たされることなど少しもないけれど。


「じゃーね。」


無言の部屋にそっと呟いた。


彼氏がいて、それでも誰かと寝続ける。
これにそれなりの罪悪感を覚えたことは一度もない。


むしろ彼氏も潤も、その他の男も大差はない。
潤だって元カレだ。
潤は諦めが良かった。彼女として夢を縛ることは出来ないと判断するのが本当に早かった。
だからすぐにこういう関係になった。


愛も恋も分からないし、だからといって今こうして誰かと寝続けることに善悪の判断なんで下せない。
それでも潤の誘いを断らないのはなぜなのか。
自分の心が一番分からず、ただ毎日を漫然と過ごしていた。
―――この日までは。


夢は知らない。
たった一つの出会いが自分の今までを大きく覆してしまうことに。

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