フルボッコ同盟
翡翠はお茶を一口飲んだ。
「お兄さん、19年前の強姦魔事件、ご存知ですよね。」
和馬は目を見開いた後、険しい表情になった。
「かなり前のことなんで、きっとお兄さんも詳しくは知らないと思うんですが。」
「…なぜそんな昔のことを君が聞く。しかもうちの弟に。」
「お母さんが被害者だと聞いたので。」
「っ!面白半分でそんなことを言いにきたのか!」
「面白半分?そんなわけないでしょ。それこそ悪趣味。」
「…じゃあなんのために…。」
「うちの母親も被害者かもしれないから。」
「…は?」
「今さら父親に聞き出せなかったから雄真君に聞きにきたんですよ。」