フルボッコ同盟


唯と翡翠が初めて会話したのは入学して20日目のこと。

「あれ、山村さん?」

唯は放課後、教室で居眠りしている翡翠を見つけた。

「山村さん、もうすぐ完全下校の時間だよ。」

揺すって起こす。

「ん…あー、よく寝た。」

伸びをする翡翠。

「あ、えーと…」

「まだ覚えてくれてない?」

「いや、知ってる知ってる。学級委員の…キャサリンさん?」

「後藤唯です。」

「あー、そうそう。後藤さん。忘れてたわけじゃないよ、ちょっと思い出せなかっただけ。」

なんだこのテキトーな感じ。

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