フルボッコ同盟

「私は翡翠ちゃんの担当看護師だったの。」

「そうなんですか。私が運ばれてきたときはどんな状況だったんですか?」

「頭を強く打っていて脳震盪をおこしていたわ。他の外傷はなかった。」

「お母さんは?」

「麗子ちゃんは…もう亡くなってた。」

「ですよね。」

「…こんな話してごめんなさい。」

「私が聞いたんですけど。」

翡翠はチョコレートを口に含む。

「もう1つ聞いてもいいですか?」

「何?」

「お母さんの実家の住所って知ってます?」

「知ってるけど…。」

「教えてくれません?」

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