フルボッコ同盟
「あらごめんなさい。人違いだわ。」
「麗子って、山村麗子?」
おばあちゃんはびっくりしたようだった。
「どうして…」
「私、山村麗子の娘。」
するとおばあちゃんは目を見開いた。
「やっぱりねえ、口元が麗子ちゃんに似てると思ったのよー。麗子ちゃんはもっと目がキラキラしてたけども。」
「私の目が死んでるとでもいいたいのか。」
「え?なんだって?」
「いや、なんでもない。」
ちょっと耳が遠いらしい。
「お名前は?」
「翡翠。」
「そうだったかね?大きくなったねえ。」
「会ったことある?」
「まだ翡翠ちゃんがこんなにちっちゃいとき。」
おばあちゃんは親指と人差し指で1cmくらいを表した。
「それは小さすぎるだろ。」