フルボッコ同盟

駅のベンチに座って迎えを待つ翡翠。

「山村翡翠!」

「んあ?…なんでお前?」

翡翠を迎えに来たのは真治でも唯でも健一でもなく、学級委員の中村だった。

「えっと…中原だっけ?」

「中村だ!みんな待ってる!帰るぞ!」

「いやいや、なんであんたなんだよ。」

「みんな忙しいんだ。」

「はあ?」

「さっさと帰るぞ!」

翡翠の腕を引く佐介。

「重い。もう歩けない。荷物持ってよ。」

「はあ?…うぐっ!」

翡翠は佐介に荷物を全部押し付けた。

「あー、楽チン楽チン。さあ帰るか。」

「山村ー!」

佐介の怒号が響いた。

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