フルボッコ同盟

キッチンから父が出てきた。

「おかえり翡翠。」

真治は気味が悪いくらい、いつも通りだった。

「…ただいま。」

「もー。せっかくのサプライズだったのにー。」

「サプライズ?」

「今日は翡翠の誕生日だろ?」

「誕…生日…。」

忘れてた。

「もしかして自分の誕生日忘れてたとか!?」

「うん。」

「あの図々しい翡翠が!?」

「黙れ。」

「まあサプライズはできなくなったけど誕生会はできるしいっか。」

「翡翠は部屋にでもこもってなよ。」

「え、」

唯はぐいぐい翡翠を部屋に押し込めた。

< 198 / 211 >

この作品をシェア

pagetop