フルボッコ同盟
キッチンから父が出てきた。
「おかえり翡翠。」
真治は気味が悪いくらい、いつも通りだった。
「…ただいま。」
「もー。せっかくのサプライズだったのにー。」
「サプライズ?」
「今日は翡翠の誕生日だろ?」
「誕…生日…。」
忘れてた。
「もしかして自分の誕生日忘れてたとか!?」
「うん。」
「あの図々しい翡翠が!?」
「黙れ。」
「まあサプライズはできなくなったけど誕生会はできるしいっか。」
「翡翠は部屋にでもこもってなよ。」
「え、」
唯はぐいぐい翡翠を部屋に押し込めた。