フルボッコ同盟

たどり着いたのはやっぱり屋上で。

「…聞いてたのか?」

「何が?」

「…さっきの説教。」

「ああ、聞いた聞いた。つーか聞こえただけよ。」

「…そうか。」

こいつは友達でもなんでもない。

でも唯一俺を避けないやつだった。

俺はまた、


ひとりぼっちになる。


「喧嘩なんてバレないようにやれよ。」

「…は?」

「バレなきゃいいよ。」

翡翠の言ってることは最低なことだ。

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