フルボッコ同盟

健一は顔を歪ませた。

「楠木、お前気持ち悪りいな。」

…やっぱり…

「まあ、翡翠の味覚に比べたらマシだけどな。」

「へ?」

「いや、健一の存在の方がキモい。」

「存在否定かよ!」

後藤さんが近づいてきた。

「楠木くんってオーラも見えるの?」

「あ…うん…一応。」

「すごい。美輪さんみたい!」

「へ?」

「楠木の特技なんてどうでもいいけどさ、これどうすんのよ。」

「へ?…特技?」

「幽霊やオーラが見えるなんて特技以外のなんなのよ。」

特技…か。

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