小林惣一郎の初恋
揺れは大したことなかったが、今の3人の恐怖心を煽るには充分だった。

「うわぁ・・・上に気をつけろ・・・」

前を走っていた隆夫が立ち止まって言った。

その時、

「きゃぁぁぁ-!!」

向う側から女の叫び声が聞こえた。

「誰か居るぞ!!」

「誰か居ませんかぁ!?」

別の女の声が聞こえた。

「誰だ~!!揺れがおさまったらそっちに向かうから待ってろよ!!」

隆夫は声に応えた。
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