小林惣一郎の初恋
ヒロは一心不乱に瓦礫をどかしている。

『ヒロ・・・気付いてたのか?・・・それともそう思いたかったのか?』

「他の人は・・・?」

「分かりません・・・でも、全然声しないから・・・」

「探した方がいいな・・・」

惣一郎がそう言いながら、部屋を探そうとすると、腕を掴まれた。

「橘・・・?」

橘は、静かに首を横に振った。

そして、ゆっくりと部屋の奥に目を送った。

惣一郎は、その方向に目を向けると・・・
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