もうひとつの卒業
「最近の拓馬のことがよく分からないんだ。

バスケの練習はちゃんとしてるけど、いつもよそよそしいし、おやすみのキスだってしてくれなくなったし、休日はいつも、置いてきぼりだし」

美鈴はうつむいた。



「それってさあ、倦怠期っていうんじゃない?」

龍一は、たいして深い理由もなく、言った。
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