もうひとつの卒業
「俺と美鈴は、昨日今日始まった仲じゃないんだ。

幼馴染で、ずっと側に居たんだ。

お互いの気持ちはちゃんとわかってる。

心配するなよ」


「そっか。

それならいいんだ。

邪魔したな」


「悪いな。

せっかく来てもらって、ろくに話も出来なくて」



拓馬と龍一は、一緒に寮を出た。


しばらく、何も話さずに歩いた。
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