もうひとつの卒業
「イッた?」

拓馬は乱れた息のまま聞く。

「ええ。指がビショビショ」

早苗が手を光りにかざしながら答える。


「まるで、早苗の中に居るみたいだった」

拓馬はまだ勃起している。


「ずっと待っていたわ。

ずっと想っていた。

願いが通じたのね」


「無意識なんだ。

気が付いたら、電話していた」
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