もうひとつの卒業
「美鈴さん。
確かにそうだわ。
私は自分の財布からお金を出した。
でもそれは社会人としてやってはいけないことなの。
能力のない証拠なの。
決して誉められた行為ではないの。
そしてここに居る資格もないの」
早苗は一瞬、拓馬の顔がよぎった。
そして、無邪気に拓馬を信じている美鈴の顔を見るのが辛かった。
確かにそうだわ。
私は自分の財布からお金を出した。
でもそれは社会人としてやってはいけないことなの。
能力のない証拠なの。
決して誉められた行為ではないの。
そしてここに居る資格もないの」
早苗は一瞬、拓馬の顔がよぎった。
そして、無邪気に拓馬を信じている美鈴の顔を見るのが辛かった。