もうひとつの卒業
「早苗先生。

学校を辞めるって。

明日の決勝を見ずに、姿を消すって」


「嘘だろ?

さっきあんなに僕らのことを心配してくれていたのに」

拓馬はどんなに冷静さを装っても、声が震えた。

顔色が変わっていくのを自分でも感じた。
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