もうひとつの卒業
「拓馬。

ごめんね。

こうすることがベストな選択なのよ。

あなたには未来があるわ。

私と違った美しい未来が手付かずで待っている。

どうか、それを満喫して。

私は満足した。

あたなとしばらく生きて、満足したわ。

報われたし救われた。

ただ、これ以上求めちゃいけないのよ。

それが私にはわかるの。

まだ、あなたには解らないでしょうけど、私位の歳になるとわかるの。

だから、静かに行かせて」
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