もうひとつの卒業
その夜、
美鈴は興奮で眠れなかった。

でも昨夜とは違った
興奮だった。

歓喜の興奮。

拓馬が私の事を想ってくれてた。

信じられない事実。

たぶん、こんな幸せは
長続きはしないだろう。

きっと高校生になったら、
拓馬は心変わりしてしまう。
今までとは
比べ物にならないくらい
たくさんの人達に囲まれるのだから。
それまで、ほんの少し夢を見よう。
いつまで続くかわからないけど。
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