もうひとつの卒業
唾液が絡み合うと、早苗は荷物を離し、拓馬の背中に手を回した。

固い胸に鼻を押し付け息を大きく吸った。

汗の匂い、と思った。

鼻孔を刺激するようなツンとした動物的な匂い。

神経を揺さぶるような動的で性的な香り。

膣が濡れて来るのがわかる。

激しく一気に。

立っていられない。

早苗は拓馬にしがみつく。

服をわしづかみにし、爪が拓馬の背中に食い込む。

拓馬は小さな声をあげるが、その痛みは快感へと変化する。
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