もうひとつの卒業
ドアを押すと、鉄の扉が大きな音をたてて開いた。

美鈴は屋上のコンクリートの上を駆け抜け、金網を乗り越え、パラペットの上に立った。

周りを見渡すと、夜景が広がっていた。

一瞬、静寂で満たされた。


美鈴は大きく深呼吸し下を見たが、暗くて距離が計れなかった。

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