もうひとつの卒業
拓馬は早苗の横顔を見た。

凛としていた。

たった今、死を決意した、清々しささえ漂う横顔。

今までどこに惹かれていたのか、わかった気がした。

この横顔に惹かれていたんだ。

どの角度からでもない。

この横顔。

奇跡の様な視点と角度。

運命を共にしようと思った。

そうすれば、一つになれると。
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