もうひとつの卒業
五年生になっても、相変わらず母を待ち続けていたわ。

今考えると不思議なのよね。

だって、小学校5年生ってやるべきことがたくさんあるでしょ。

きっと、私も他に何かをやっていたのよね。

でも、駄目なの。


小学生の私には、デパートの屋上の記憶しかないの。

< 213 / 235 >

この作品をシェア

pagetop