もうひとつの卒業
中学生になって私は自分の身に何が起きたかおぼろげに理解したわ。


そして高校生になって産婦人科の先生に告げられた。

“あなたは子供の産めない体です。”

って。

子宮に障害があるって言ってたわ。


でも、あまりピンと来なかった。

女子高生が好きな人も居ないのに、子供を産む事を真剣に考えたりしないわ。

少なくとも私はそうだった。

どこか他人事だった。


視力が低下したくらいにしか、捕らえていなかった。

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