もうひとつの卒業
拓馬もまた、早苗の姿をはっきりと捉えていた。

遠くからでもすぐに判った。

そして自分にそっくりでとても小さな赤ん坊を見た時、足が止まった。


視線がどうしても離せなかった。

美鈴に何かを感じ取られそうで怖かった。

それでも目にあらゆるものを焼き付けた。

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