もうひとつの卒業
「私も部活を始めようかな」

深夜、一人で居る部屋から拓馬にメールを送ってみた。


すぐに返信があった。
「バスケ部のマネージャーをしてみない?」

暗い部屋で携帯の小さなディスプレーを美鈴は眺めた。

「なかなか良いアイデアだわ。
運動の苦手な私が拓馬の側に居れる手段としてはベストかも」


美鈴は神の啓示を受けたみたいに何度もうなずいた。
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