もうひとつの卒業
部活が遅くなると、拓馬が美鈴の下宿まで送った。

帰り道、小道をちょっと入ったところに死角があって、いつもそこで二人は、キスをした。

短い時も長い時もあった。

その長さは大体において、美鈴が決めていた。

ただ、それ以上は進まなかった。

これから先、どうやって進めたら良いのか、正直二人ともわからなかったからだ。
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