もうひとつの卒業
いつもの小道に入った。

月明かりでお互いの顔がぼんやりと見えた。

美鈴は拓馬の唇を求めた。

拓馬のつばを飲み込む音がした。

拓馬の舌が入って来ると、美鈴はそれに絡めていった。

いつものように、甘い味がした。

体が溶けそうで立っているのがやっとだった。

体を拓馬に預けた。

がっちりとした体がしっかりと受け止めてくれた。
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