もうひとつの卒業
バスケの練習は、夏期講習の期間が終わっても夏休みの間毎日続いた。


美鈴は、法事で一週間、島に帰る事になった。

拓馬に少しでも離れる事は、とても寂しかった。


拓馬からは毎日メールが届いた。

裕也からも、何通か届いた。


拓馬以外の誰かに好意を持ってもらえる事に美鈴は素直に喜んだ。

めったに無いことだとも思った。


「裕也は目が悪いのよ。でないと、私のことなんか好きにならない」


そう思いながらも、自分の何故かはわからない魅力にとても満足した。
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