もうひとつの卒業
「美鈴。答辞、良かったよ」

美鈴に気が付いて
加奈が声をかけた。

あと何人かの女の子が
拓馬を取り囲んでいたが
加奈が一番近くに居た。


「もしかして加奈にボタンをあげたの?」

美鈴は、
拓馬に問いただしたい気持ちを
押さえながら、
卒業式に
ふさわしい会話に加わった。
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