もうひとつの卒業
にやにやしながら佐々木は早苗の手を握った。

早苗は動転して動けない。


「小さな手だな。

やわらかい。

これじゃバスケを教えるのは無理だよ。

俺が居ないとな」



そう言うと佐々木は強引に早苗を自分の厚い胸に引き寄せた。

早苗は抵抗するが、早苗の細い腕ではびくともしない。

なお更に、佐々木は早苗を引き寄せ、唇を奪おうとする。


早苗は顔をそむけ、佐々木の唇が早苗の頬をなめた。
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